Mature Cup開催にあたって『趣旨』のお知らせ

※マチュア(意味:成熟した)

マチュアカップ開催にあたり『趣旨』をお知らせできたらと思います。

 

◎趣旨
スマートフォンの登場、インターネット社会の発達によって我々を取り巻く環境は、激変し、ひと昔前より刺激も選択肢も非常に多い時代になりました。今後、より一層加速していく事でしょう。

 

ある本の一節に
「最近の子供達は、ゲームやSNSに時間を費やす分、生身の人間とのふれあいが減ってきている為、“相手をどう思うか”など他者の立場に立った見方をするのが苦手な傾向にあり、それをサポートするような心理学的アプローチが子供の教育に必要になってきている。」ともありました。

 

今現在とこれからの時代に対応した、人間の道徳教育や善悪の判断能力育成を強化しなければいけない時代を迎えていると思います。そんな中、その一端を担う力を持っている団体スポーツや特に野球の競技特質を生かさない手はありません。

 

そういった背景の下、首都圏の強豪大学に4年間所属した学生が果たすべく役割の1つには、前述した時代の流れを認識し、卒業後何らかの形で社会に貢献しながら時には野球の普及活動や野球の素晴らしさを伝える伝道師の役割があると考えます。

 

学生達は在学期間中、様々な経験をし、成長しています。さらなる成長の為にも試合の出場機会に恵まれていない学生達には『真剣勝負』を経験してもらいたいと考えました。各チーム部員数も多く、リーグ戦に出場できる人数にはどうしても限りがあります。しかし、その中でもチームに所属したからには誰もが一度でいいから真剣勝負の戦いを経験して欲しいのです。

 

真剣勝負の中でしか掴む事のできないものが必ずあります。又、この大会に出場する多くの学生にとって、今回の試合は長きに渡り続けてきた現役プレイヤーとしての野球人生の最後の舞台となるかもしれません。

 

注目される試合での緊張感や高揚感も思いだし、それを存分に味わいながら自分のプレイヤー人生としてひと勝負をしてもらいたいと考えます。その経験が伝道師としての力を更にレベルアップさせるはずです。

 

また一方では、これまで支えてきてくれた保護者の方々や関係する方々にプレーする姿を見せる事ができたら、これまた幸いであります。

 

若者が育つ為には、情熱を傾ける事のできる現場が必要です。現場とは勝負の凌ぎを削る場である活気あふれるグラウンドです。グラウンドで学生達が躍動し、気力あふれるプレーをし、充実した時間を仲間達と共有してくれる事を願います。(令和4年度7月2日 一部修正)

 

平成29年6月24日

國學院大學野球部監督 鳥山 泰孝